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2022.09.07

<米国・医薬品サプライチェーン安全保障法関連>規制対象の取引先を定義する文書

今回は、2022年7月20日のブログで取り上げた「医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)」に関連する、FDAが作成中(議論中)の文書「Identifying Trading Partners Under the Drug Supply Chain Security Act」をご紹介します。

DSCSAは、医薬品流通の信頼性を確保するために、米国で2013年に制定されました。完全な運用に向け、データ管理を含むさまざまな制度がスタートしているところであり、FDAは企業側に準備を促すメッセージをWebサイトで公開しています。

以前ご紹介した、医薬品卸売会社および関連物流会社に対するライセンス基準(「National Standards for the Licensure of Wholesale Drug Distributors and Third-Party Logistics Providers」)も、DSCSAの枠組みの制度です。処方医薬品の流通に関わる会社のライセンス要件や制度運用について、州ごとのばらつきを解消し、全米統一で運用していくことに関する基準となっています。

一方、「Identifying Trading Partners Under the Drug Supply Chain Security Act」は、医薬品のサプライチェーンの取引先(Trading Partner)を定義する文書です。2022年5月にドラフト版を公開し、現在は意見募集中の状態であり、募集期間は2022年9月5日までを予定しています。

この文書の目的は、医薬品サプライチェーンの取引先について、業界および州・地方政府でコンセンサスを構築できるよう分類・定義することです。取引先の事業者にDSCSAの要件が適用されるかどうか、その判断基準を提供するものとなっています。

取引先の例として、「製造業者」「再包装業者」「卸売業者」「第三者物流業者」「調剤業者」などが記載されていますが、なかでも第三者物流業者(third-party logistics providers:3PL)には多様な事業者があり、どの業者までDSCSAの要件を適用する必要があるのかが注目されるところです。

現時点では、製品の所有権を持たず販売も行わなくても、倉庫で保管サービスを提供する事業者にはDSCSAの要件を適用することが明記されています。どういった事業者がDSCSAの適用を受けるかは、最終の文書を確認したうえでの判断が求められますが、関係者の方は動向を注視する必要があると思われます。

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