カナダ政府より、新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン(ファイザー・ビオンテック製およびモデルナ製)の保管、取り扱いのガイダンス第2版が、2021年2月1日に発行されております。
COVID-19: Vaccine Storage and Handling Guidance – Pfizer-BioNTech and Moderna COVID-19 Vaccines Version 2.0 – February 1, 2021http://www.health.gov.on.ca/en/pro/programs/publichealth/coronavirus/docs/vaccine/vaccine_storage_handling_pfizer_moderna.pdf
本文書は・ファイザー・ビオンテック製およびモデルナ製のCOVID-19ワクチンの保管、配布、投与に関わる人・温度変動の評価ならびにワクチン返却プロセスに関わる人・超低温(ULT)および冷凍ワクチンの保管と取り扱い、およびデータロガー等の温度監視デバイスの使用に関する教育を提供する人に向けたものです。
現在、日本国内ではファイザー・ビオンテック製のワクチン流通が始まろうとしていますが、ワクチンに対する輸送中の振動や衝撃を極力避ける必要がある旨が報道されており、自転車やバイクでの輸送は避けるように当局から指導されているようです。しかしながら、四輪の自動車・トラックであっても輸送物に対して振動が発生してしまうのが実情であり、四輪の自動車・トラックを使用した輸送に問題はないのか心配な方もいらっしゃることと思います。
今回ご紹介する文書では、Appendix BおよびC内のScenario 2: Ground Transport between Locations or Facilitiesにおいて、一般的注意事項を守ったうえで(輸送中に輸送ボックス自体や輸送ボックス内のワクチンの動きを抑える対策等、詳細は原文をご参照ください)、ある程度滑らかな道路であれば四輪自動車(car、van、truck)で輸送することは想定できる旨が紹介されております。
正式には、日本政府もしくは当局からのワクチン輸送に関する指針の発出が待たれるところですが、本件でお困りの方もいらっしゃるかと思い、ご紹介いたしました。
今回ご紹介した文書の目次は以下の通りです。Initial Set-Up of ULT and Freezer Storage Units for mRNA COVID-19 Vaccine ProductsInspectionsMonitoring Vaccine Storage Unit Temperatures at the Point of DistributionVaccine TransportTemperature ExcursionReceipt of VaccinePreparation for Immunization ClinicsWhen Product is DamagedAppendix A: Storage Requirements for COVID-19 Vaccine ProductsAppendix B: Recommendations for the Onward Transport of the Pfizer COVID-19 Vaccine beyond the Initial Point of DeliveryGeneral Precautions for Liquid State (+2°C to +8°C) Transport of the VaccineScenariosVaccine StorageAppendix C: Recommendations for the Onward Transport of the Moderna COVID-19 Vaccine beyond the Initial Point of DeliveryGeneral Precautions for Liquid State (+2°C to +8°C) Transport of the VaccineScenariosVaccine StorageAppendix D: Instructions on How to Pre-Condition and Pack an Insulated Container
(補足)弊社のメディカル・バイオ関連物流サービスでは、交通事故発生時のリスクや医療機関様への搬入時のスムーズさの観点から、回収・お届け時は軽四輪車両を基本的に使用しております。プロジェクトに応じて、ハンドキャリー輸送等を組み合わせてのご提案も可能です。配送体制構築に関するご要望がありましたら、お気軽にお問い合わせください。