今回のブログでは、アメリカ連邦航空局(FAA:Federal Aviation Administration)が公開している危険物の旅客機への手荷物持込・預入規制に関する案内文書と、危険物該当・非該当をチェックできるWebページをご紹介します。
どのようなものが危険物となり、持込・預入の規制がかかるのかを確認したい場合は、「PackSafe Brochure」という案内文書で大まかに把握できます。
私たちが通常、輸送する検体においては、感染・病原性が確認されている検体(Infectious substances)の持込・預入は不可とされています。非感染性の検体(Non-infectious specimens)は少量であれば許されるとの記載があり、旅客機を使用して検体をハンドキャリーで輸送するといった際には、内容物の性質の把握や内容量の確認が重要です。
FAAのサイトには、上記の案内文書のほかにも、機内持込・預入を予定するものが危険物に該当するかどうかを確認できるページ「PackSafe for Passengers」があります。同ページを確認すると、細胞などの凍結輸送時に使用するドライシッパーや、ワクチン・医薬品の凍結輸送時に冷媒として使用するドライアイスも危険物であることがわかります。
たとえば、ドライシッパーに関する説明では、規制要件のほかに「容器はガス状の窒素を逃がす必要があるため、時々蒸気が出ているのが普通である」という記載があります。
ドライアイスについても、冷媒として使用する前提で「一つのパッケージおよび乗客1人あたり2.5kg」であることや、「パッケージは気密性がなく炭酸ガスが放出されるもの」といった記述のほか、「航空会社の許可が必要で適切な表示義務があること」等の説明が見られます。
こうした基準は、アメリカ合衆国運輸保安庁(TSA:Transportation Security Administration)や他国(日本含む)のものと少し異なる場合があります。また、アメリカ国内でも航空会社ごとに異なる基準が示されることもあるため、詳細は利用する航空会社に確認することをおすすめします。