世界の航空会社で構成されるIATA(International Air Transport Association:国際航空運送協会)より、ワクチンや医薬品等の大規模ロジスティクス・流通を計画する場合、留意・検討すべき事項をまとめたガイダンス文書が発行されております。
こちらの文書はIATAのウェブサイトよりダウンロードできます。文書の入手には登録が必要ですが、無料で入手可能です。
Guidance for Vaccine and Pharmaceutical Logistics and Distribution(概要版)
新型コロナワクチンの迅速・大規模輸送が社会的課題となっている現状を踏まえ、作成されたものと思われます。2020年11月に第1版が発行されており、最新版は2021年3月に発行された第4版です。
世界規模のワクチン、医薬品の輸送を行う場合、絶対に必要となる航空輸送を中心とした内容ではありますが、以下のような項目があり、検討点を洗い出す際に有用と思われます。・無駄なくワクチンを提供するため、事前に対応すべきリスクや制約・ワクチン配布および調達プロセスにおける各国のNGOの役割・準備のため、各国政府や関係者が知っておくべき情報。たとえば、「ロジスティックの能力や接続性」「施設やインフラ関係」「国境管理」「セキュリティ」など
また、一般的なガイダンスの記載にとどまらず、第5章では得られた教訓(Lessons learned)、第6章では関係する世界の参照文書が50以上記載されており、興味深いものとなっております。