3月1日のブログで、アメリカ連邦航空局(FAA:Federal Aviation Administration)が公開している、新型コロナウイルスワクチンを航空機で輸送する際の注意喚起文書についてご紹介しました。
アメリカ連邦航空局では、ワクチンに利用するコンテナを使い、ドライアイスの昇華スピードや炭酸ガスの放出量、貨物室での炭酸ガスの濃度上昇などをテストしており、その報告書を2回に分けてWebページ上で公開しています。
それぞれのリンク先はこちらです。
● 第1回報告書(2021年1月)
● 第2回報告書(2021年10月)
報告書の骨子は以下の通りです。
● ドライアイスの昇華による質量損失について
・ドライアイスペレットが大きいほど遅い。
・ワクチン輸送に用いる断熱容器は一般の容器に比べて遅い。
・周囲の気圧(地上、上空を想定)の影響は見出せなかった。
● 容器を保管した周囲の炭酸ガス濃度について
・初期濃度が高いほど、CO2の排出に時間がかかる。
・ファンを使用してドアから空気を循環させると、濃度を下げる効果があった。
航空会社だけではなく、ドライアイスを冷媒とする輸送容器の輸送に関わる方々にも参考になるのではと考え、ご紹介します。