今回は、米国の著名な総合病院「Mayo Clinic」が公開している検体輸送のガイドをご紹介します。
Mayo Clinicの本部はミネソタ州ロチェスター市にありますが、検査等を行うラボは世界各国から検査検体を受け付けています。そのような状況からか、Mayo Clinicは「INTERNATIONAL SHIPPING GUIDE - Send testing to Mayo Clinic from around the world」という検体の国際輸送に関するガイドを公開しています。
同ガイドでは、検体の発送者(検査の依頼者)に向け、留意すべき点を以下のようにステップごとにまとめています。
- ステップ1.事前準備
- - 危険物の講習を受講して危険物輸送の認証を取得する
- - 適切な輸送会社を選択する
- - 出荷スケジュールに影響する休日等の情報を把握する
- - 質問やその他のサポートが必要な場合は直接コミュニケーションをとる
- ステップ2.出荷用の備品の準備
- - 指定の備品を注文する
- - 指定の備品の特徴を確認する
- - 指定の備品のスナップ写真を確認する
- ステップ3. 収集と処理の計画
- - テストカタログ記載の検体の条件を確認する
- - 検体の生存率を最大限維持する計画(検体の低温保管等)を立てる
- - 検体に指定のラベルを付与する
- ステップ4.輸送箱の選定
- ステップ5.出荷品の梱包
- - 指定の色分けした(バイオハザード防止の)バッグに検体を詰める
- - 温度タイプ別に指定の備品を正しい順序で入れる
- ステップ6.書類の作成
- - 指定の透明プラスチックファイルに必要文書を入れる
- - 出荷用のラベルを正しく記入する
- - 出荷前に通知メールをMayo Clinic指定のアドレスに送信する
ステップ7.特殊な検体の取り扱い
- たとえば、Category Aの感染性の検体の場合は事前に相談する
今回ご紹介したのは、医療機関が公開しているガイドの一例ですが、国際輸送において検体を発送する際にはさまざまな留意事項があることをご理解いただけるかと思います。
弊社では、検体を海外に送る必要がある研究者の皆様に、「発送代行」という形で国際輸送サービスを提供しています。代行が可能な出荷書類の作成や輸送箱の選定を弊社で行うため、上記のようなステップの一部を省略することができます。
ご質問やご要望等がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。