FDAの医薬品評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research:CDER)のウェブサイトには、さまざまなトピックに関する専門家のインタビュー記事が掲載されています。今回は、そのなかから、2023年5月に掲載された「The Evolving Role of Decentralized Clinical Trials and Digital Health Technologies(分散型臨床試験とデジタルヘルス技術の進化する役割)」というタイトルの記事をご紹介します。
この記事のインタビュイーは、CDERのOffice of Medical Policyで臨床方法論を担当する、Associate DirectorのLeonard Sacks医学博士です。分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial:DCT)の効果や課題について語っており、DCTには以下のようなメリットがあると述べています。
- ・参加者の負荷を軽減する(具体的には、臨床試験参加者の移動の負担を軽減する)。また、それによって広範囲な人種、特にマイノリティ集団の参加を増やすことが期待できる。
- ・活動量トラッカー、グルコースモニター、血圧モニター、スパイロメーター(肺機能測定装置)等の携帯機器のデジタルヘルス技術(DHT)を活用し、継続的にデータを収集するため、「実生活」における治療の有効性と安全性に関する洞察ができる。
課題として、データ管理や輸送のことにも触れていますが、FDAはDCTのための取り組みを継続的に行っており、今後の発展に期待しているとのことです。将来的には、すべての臨床試験がリモートに移行するわけではなく、ハイブリッド型が主流になるであろうことも示唆しています。
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