ISO(国際標準化機構)は、2018年に、生体試料を集積・保管するバイオバンクに関する国際標準文書「ISO 20387:2018 Biotechnology — Biobanking — General requirements for biobanking」を発行しています。文書は上記リンク先、もしくは日本規格協会より購入できます。
現在、この文書に基づき、世界各国でバイオバンク施設の認定の仕組みが検討されています。
たとえば、米国では米国国家規格協会(ANSI - American National Standards Institute)のもと、ANAB – ANSI national Accreditation Boardが仕組みを構築中であることが、こちらのページに記載されています。
バイオバンクに保管されている(いた)生体試料の品質を保証するためには、生体試料の輸送も適切な管理のもとで行う必要があります。ISO 20387では、出荷・輸送・受領の手順を確立して文書化したうえで、訓練を受けた担当者が発送手配・梱包等を行い、適切な輸送記録を保持することを求めています。
バイオバンク認定の際には、施設要件や保管に関する管理・オペレーションのほか、輸送にも要件が設定される可能性が高いと思われます。これにより、バイオバンクに関係する国内外の生体試料の輸送においても、管理要件が設定されることになっていくのかもしれません。