今回は数年前の文書のご紹介です。2015年にWHO(World Health Organization:世界保健機構)が、ワクチン輸送における冷媒入りコンテナの使用方法について、「HOW TO USE PASSIVE CONTAINERS AND COOLANT-PACKS FOR VACCINE TRANSPORT AND OUTREACH OPERATIONS」というタイトルの文書を公開しています。
この文書は、断熱コンテナとそれに付随するクーラントパックの正しい使用により、凍結リスクを最小限に抑える輸送戦略を構築するためのガイダンスです。
ガイダンスでは、以下の項目について説明しています。
a. クーラントパック&断熱コンテナを使用したワクチン輸送のリスクと、そのリスクを最小化する施策
b. 輸送ルートのプロファイリングの概念
c. 断熱コンテナとクーラントパックの技術、状況に応じて適切な選択をする方法
d. ワクチンを凍結と熱損傷から守る、クーラントパックの適切な種類と数量
e. 予防接種時の使用方法
f. 標準作業手順(SOP)と必要なスタッフトレーニング
g. 配送が適切であることを証明するための、温度等のモニタリングの記録
ワクチンにはセンシティブな温度管理が必要であり、COVID-19ワクチンで流通課題が広く社会的に知られるようになる前から、輸送方法が重要なテーマであったことがわかります。どうぞご参照ください。