今回は、WHOが発行した、血液のコールドチェーンに関する機器の管理・メンテナンス・使用に関するマニュアル「Manual on the management, maintenance and use of blood cold chain equipment」をご紹介します。
この文書は、輸血用血液の輸送・保管に関するコールドチェーンを確保するためのガイドです。コールドチェーンの断絶(break)を防ぐため、コールドチェーンで使用される機器(主に冷蔵庫と輸送箱)の管理、メンテナンス、操作に関する知識を共有しています。
- 目次は以下の通りです。
- 1 Introduction
- 2 Storage and transportation of blood and blood components
- 3 Blood storage equipment: Refrigerators, plasma freezers and platelet agitators
- 4 Other blood cold chain devices
- 5 Installing blood refrigerators and plasma freezers
- 6 Organizing the blood cold chain
- 7 Preventive maintenance, care and repair of equipment
- 8 Monitoring and evaluating the blood cold chain
- 9 Guidelines for the development of a training programme
- Annex 1. The use of CFC in blood cold equipment
- Annex 2. WHO Minimum performance specifications for blood cold chain equipment
- Annex 3. Basic operational framework for the blood cold chain
内容は機器等の管理に関するものですが、輸送する血液の種類(全血および充填赤血球、血液成分および血漿誘導体、新鮮凍結血漿と凍結沈殿物、血小板)に適した輸送温度・保管温度も明示され、それぞれの温度を維持する施策が記載されています。
また、輸送・保管中の管理施策として、発行時刻の記録、血液パックのタグ、箱の封印、天地無用の表示、血液パックが密封されてからの最高・最低温度の測定・記録、冷蔵庫・冷凍庫の使用手順の研修等をあげています。さらに、文書内の「Annex 2. WHO Minimum performance specifications for blood cold chain equipment」では、冷蔵庫やフリーザー、輸送容器に求められる最低限の仕様が具体的に提示されています。
詳細はリンク先の文書をご確認ください。