今回のブログでは、米国・バージニア大学の医療機関「UVA Health」が、モニターやスポンサーに向けてウェブサイトで公開している標準作業手順書(SOP)「Transporting Investigational Agents from Main Campus IDS Pharmacies to Off-Grounds Clinics(メインキャンパスの治験薬サービスの薬局から敷地外の提携診療所への治験薬輸送)」をご紹介します。
- SOPの内容の抜粋/要約は、以下の通りです。
- 1. 調剤は定めた標準的な手順に従い、メインキャンパスの薬局で行う。
- 2. 治験薬の電子システム「electronic accountability system」で管理。輸送する治験薬に適切なラベルを貼った後、指定された研究スタッフまたは輸送業者が引き取る。
- 3. 治験依頼者の許可がない限り、郵便または第三者の配送サービスで輸送してはならない。
- 4. 引き渡しの際は以下の情報を文書化する。
- a) 被験者の氏名、カルテ番号、またはその他の被験者識別子
- b) 治験薬名および/または試験番号(ロット番号、ボトル番号等)
- c) 搬送するスタッフの氏名
- e) 受け取る診療所の所在地、日時
- 5. 特定の保管要件(冷蔵の場合は保冷剤を使用して遮光する等)に従って梱包し、輸送する。
- 6. 「治験薬であること」「有害の可能性があること」を示すラベルを貼り、指定の漏れ防止容器に梱包する。
- 7. 輸送時の安全(secure:危険に曝されることがない状態)を確保し、車内に放置してはならない。
- 8. 何らかの理由で投薬されなかった薬剤、あるいは未使用の薬剤は、臨床研究スタッフが上記と同じ輸送手順に従い、施設内の一次拠点(管理薬局)に返却する。
- 9. 返品された治験薬を受領した場合は、電子システムに記録し、施設の手順に従って処分する。
治験薬輸送の厳密な手順が簡潔にまとめられており、参考になると思われます。全文はリンク先の文書(英語)をご確認ください。