前回のブログでは、米国運輸省(United States Department of Transportation:USDOT)の危険物輸送の啓蒙サイト「Check the Box」をご紹介しました。今回は、ドライアイスの発送に関するパンフレットに注目します。
「Check the Box」のサイト内では、荷物を発送する際に見落としがちな危険物のひとつとしてドライアイスを取り上げ、当該パンフレットにて解説しています。ドライアイスは、航空輸送でなければ該当しない可能性もありますが、航空輸送では明確に危険物<Hazmat>となります。
傷みやすい商品(食品、ペットフード、医薬品、健康食品等)の輸送では、冷媒としてドライアイスを使用するケースがあります。そのような商品はスピード輸送<express and expedited shipments>が求められ、意図せず航空機が使用されるケースが多いため、注意が必要であることが記載されています。
- 米国におけるドライアイス貨物の輸送には、以下の注意点があるようです。
- ・少量のドライアイス(2.5 kg/5.5 ポンド以下) は航空便で輸送可能。ただし、ガイドラインに従って識別、梱包、伝達を行う。
- ・炭酸ガスを放出できる頑丈な梱包材で、しっかりと梱包する。
- ・パッケージには、「ドライアイス」(あるいは「二酸化炭素、固体」)ならびに冷却する内容物の名前を明確に表示する。
- ・出荷前に航空会社に手配を依頼し、梱包に関する追加指示に従う。
今回は、危険物<Hazmat>として認識されづらいドライアイスに関連するパンフレットをご紹介しました。「ドライアイスを発送する際は輸送会社/航空会社に確認が必要」という最低限のルールが荷主に周知されれば、インシデントも少なくなっていくものと思われます。