国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization:ICAO)は、国際連合の経済社会理事会の専門機関で、国際民間航空の航法や原則等を開発・制定している組織です。今回のブログでは、ICAOのサイト内の危険物輸送に関するページをご紹介します。
ICAOは、こちらのページで危険物の航空輸送に関する現状および規制の概略を述べており、「危険物の航空安全輸送に関する技術指針<Technical Instructions For The Safe Transport of Dangerous Goods by Air (Doc 9284)>」で具体的な規制内容を規定しているとしています。この技術指針の閲覧は有料ですが、過去の改訂/修正履歴を公開する文書や感染性物質の輸送に関するガイダンス文書は、こちらで公開されています。
2023年8月7日のブログで、航空輸送の安全維持を担当するアメリカ連邦航空局(Federal Aviation Administration:FAA)の「米国のドライシッパー輸送における規制関連文書(航空機での輸送)」についてご紹介しました。要件に合致すれば、ドライシッパーは非危険物として航空輸送が可能とされますが、その根拠となっているのが技術指針の「特別規定<Special Provision>A152」です。つまり、ICAOの技術指針の特別規定 A152に従う<in accordance with>なら、ドライシッパーを非危険物として扱えることを意味しています。
最近、ICAO内でDGP Working Group on Lithium Batteriesが活動しているようですので、今後ICAOから新たなリチウム電池の指針が出る可能性が高いと思われます。